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ライブ情報とお知らせ

セバスティアン・カプテインDrumsとの3日間のツアー報告

2021年8月16日から3日間、”No LIVE No LIFE Tour”の名のもと、オランダ出身の素晴らしいジャズドラマーSebastiaan Kapteinセバスティアーン・カプテインとツアーでした。16日は福岡の老舗ジャズライブハウスBackstageで、ライブ。17日は佐世保に移動してサセボノウトにてライブ。18日は福岡に戻ってリズム・ワークショップを開催しました。ワールドクラスのジャズドラマーセバスティアーンとの充実した3日間でした!

No LIVE No LIFE tour with Sebastiaan Kaptein

Jazz Drummer Sebastiaan Kaptein

Sebastiaan Kaptein
セバスティアン・カプテイン -profile-

 1969年、オランダ生まれのドラム奏者。幼少からチェロを学び、14歳の時にドラムスを始め、アフリカの打楽器に興味を持つ。1996年、グローニンゲン音大を卒業後、New Yorkに渡り多くの打楽器奏者からレッスンを受ける。これまでトゥーツ・シールマンス、ミカエル・ボーストラプ・トリオ、マイク・デル・フェロー・トリオ、ジェシ・ヴァン・ルーラー、トーン・ロース・グループ(2000年オランダ・バード賞を獲得)、ジャメズ(2000年オランダ・ジャズコンペティション優勝)、ラ・ヴィーダ・ニュー・オルリンズ・バンド、ブラッド・メルドー(Pf)、フランシエン・ヴァン・トゥイネン(Vo)、スティアン・カシュテンセン、ハリー・サクシオー二、アーネスト・ラングリン、デボラ・カーター、タイス・ヴァン・レア等と共演、数多くのツアーや録音を行っている、欧州、アフリカ、アジアなど40ヶ国以上で演奏している。現在は沖縄在住。
(photo by Govert Driessen)

Sebastiaanとの出会い

jazz gig with Sebastiaan 2021 April
私がセバスティアンに初めて会ったのは、2019年4月のライブで共演させてもらった時です。このライブは、長野県在住のピアニスト山口泰一郎さん(写真左)のお誘いでした。九州ツアーで福岡にもいらっしゃるということで、私もご一緒させていただけることになったのです!
山口さんは、和製ビル・エヴァンスと言えるような芸術性の高い演奏をされる素晴らしいジャズピアニストです。山口さんと共演できるだけでもとても光栄なことですが、この時はさらに!イタリアのトップベーシストGiuseppe Bassi(ジュゼッペ・バッシ 写真中央)さんと、オランダ出身のドラマーSebastiaan Kaptein(写真右)という、超超超豪華メンバーでした。
山口さんと同じく長野県を拠点にご活躍のジャズシンガー堀内実智代さん(写真右から二人目)もいらっしゃって、sit in(飛び入りでライブに参加すること)してステージに華を添えてくださいました。

これを機会にFacebookなどで連絡を取るようになり、その後セバスティアンがオランダのメンバーとのツアーで福岡に来たときにライブに行ったりしていました。
普段だったら、来日アーティストとのツアーで忙しいはずのセバスティアンですが、去年からのパンデミック以来次々とツアーが中止になり、単独で九州ツアーに来るようになり、福岡では私がライブをセッティングさせてもらえることになりました。

素晴らしいご縁に感謝です!

ちなみに、セバスティアンは13年日本に住んでいますが、日本語はほとんど喋れません。私にとっては、英会話のいい練習にもなっています(^ ^)

16th Aug. at BACKSTAGE

バックステージは、40年以上の歴史がある福岡の老舗ジャズ店です。毎晩ジャズの生演奏が聴ける貴重なお店ですが、現在は20時までの時短営業。ライブも18時開始に繰り上げて開催しました。

メンバー:
井上有(ヴォーカル)
渡辺大樹(ピアノ)
アックス小野(ベース)
セバスティアン・カプテイン(ドラム)

ジャズライブは、その日に曲を決めて当日リハである程度やってみて本番、という流れです。
ボーカルがいる場合はボーカルが曲を決めるのですが、今回はセバスティアンが1曲、案を出してくれました。
アムステルダム・ジャズ・コネクションのアレンジによるSummertimeです。
当日バタバタ準備をしながらその譜面を見て、「やってみよー」と軽く応じたのですが・・・



これがその音源です。
カッコイイですね!!!全編聞きたい方はアムステルダム・ジャズ・コネクションのCDをお求めください。
リンクは下に貼っています。
(あれ?売り切れですね。しかも、ライブ会場では2000円で売ってくれたけど・・・)

その日のリハーサルの半分くらいはこの曲に費やすことに(^_^;)
いつもオーソドックスなジャズを演奏しているので、お洒落なヨーロピアンサウンドに体がついていきません。
イントロを聴いてもその曲のキーが分からないので、正しい音程で入るのが至難の技です。
上手くいくのか不明なまま本番に突入しました。


★"Traveling East" by Amsterdam Jazz Connection★

セットリスト

-1st set-
Everything Happens to Me (instrumental)
Too Close for Comfort
Fotografia
All the Things You Are
The Things We Did Last Summer
Give Me the Simple Life

-2nd set-
Summertime
Bluesette
Come Rain or Come Shine
Twisted
Tea for Two
We'll Be Together Again


天才的なインスピレーションで弾く渡辺くんの個性的なピアノ、確かな実力と音楽愛に溢れる小野くんのベース、そして完全に安定しているからこそ自由にフローするセバスティアンのドラム、それぞれの個性が楽しめる演奏になったと思います。
インストロメンタル曲が少なかったので、歌の間のソロもたっぷり長めにとって楽しんでもらいました。
やっぱり、思った通りには行かないジャズライブです。
でも、だからこそ面白い!
ライブはコミュニケーション。展開は誰にも予想できません。
ドラマー、ピアニストやヴォーカリストなどミュージシャンも何人か来てくれたのも嬉しかったです。

このような社会情勢の中、来場してくださった皆さん、演奏させてくれたバックステージのマスター、ありがとうございました!!

Audience's Voice

「Alyさんのロゴコンセプトそのものを感じる、自由で精神の高みへみんなを連れて行ってくれるようなライブでした。大胆に引き算して、その余白の中で相手を輝かせたり、最高でした♫コロナ、大雨と大変な状況が続くなか、心に灯火が点りました😊❤️次回を楽しみにしています🎶」

ピアノを弾きにBackstageに通われているMさんは、お店に置いてあったフライヤーを見て、そこに小さく入っている私のロゴが気になり、私のインスタを探してコンセプトストーリーを読んでくださっていたそう。
このロゴは、私自身が書いた文字をデザインしてもらい4ヶ月ほどかけて作り上げました。
コンセプトストーリーは、下のリンクへ。


17th Aug. at SASEBONOTE

翌日は、前が見えない程の雨の中を移動して、なんとか無事佐世保へ。
今回初めて伺ったサセボノオト。
古民家風の玄関から入って二階に上がると、レトロな雰囲気の店内には窓からたくさん光が入り、とても居心地のいい空間でした。
まずは特製カレーをいただきました。おいし〜(^・^)

メンバー:
井上有(ヴォーカル)
渡辺大樹(ピアノ)
古荘昇龍(ベース)
セバスティアン・カプテイン(ドラム)

ベーシストが選手交代。熊本から遥々来てくださった古荘さんは、数々のトップアーティストと共演されていて、セバスティアンとも以前からご一緒されています。
私とも長い付き合いで、いつもジャズについてたくさん教えていただいています。
今日もサマータイムから始まったリハーサル。昨日よりは形になりそうかな?
他の曲はエンディングを確認する程度でした。

セットリスト

-1st set-
I Love You (instrumental)
Body and Soul (instrumental)
Give Me the Simple Life
Fotografia
All the Things You Are
Skylark
Too Close for Comfort

-2nd set-
Summertime
Bluesette
The Man I Love
Twisted
Tea for Two
We'll Be Together Again

In a Mellow Tone

数曲入れ替わったり追加されたりしましたが、リストは前日とほぼ同じ。
でも演奏内容は前日とは全然違いました。
より自由に、それぞれがやってみたいことをやってみた感じでした。
演奏しながらいろんな案が出て、それに合わせてみたり、あえて合わせなかったり。
それぞれのプレイヤーの個性が出ていて、とてもユニークな演奏だったと思います。
まさに、「その瞬間」を楽しめたライブでした!

雨にも負けず、コロナにも負けず、来場してくださった皆様に感謝。
そしてお店にも、とてもよくして頂きました。
打ち上げは、ボーカルの生徒さんYさんのご自宅でホームパーティ。
佐世保の美しい街明かりも堪能しました。
本当にありがとうございました!

Audience's Voice

「ライブ最高でした…感動が冷めやらず、YouTubeでAly先生の動画やバンドの方々の動画を検索して、ずーっと見てます!ポルトガル語のボッサも最高だったし、サマータイムはなんか一瞬感じたことのないような凄いグルーヴが見れました。
ほんとうに『音楽』だったなぁ〜って思いました!
もしボーカリストの観点でだけ見てたら、何をどうやってるのか、理論が分からなすぎて楽しめなかったかもしれないですが(^◇^;)4人の尊重がありました…それぞれ唯一のパートの違いと良さに対しての気づかいがありました…これが『音楽』なんだなぁ…って、、
『音楽』が、この世の中にあるということ、『美しい』の言葉そのものでした( ; ; )
歌最高でした!!また聴きたいです!!!」

最近、長崎からレッスンに通ってくださっているボーカリストのMさんとは、バンドとコミュニケーションを取りながらいかに自分の目指す表現をするか、などレッスン中も話が尽きません。
ジャズには、音楽における大切な要素が詰まっていると思います。
それは何よりも、自分の音も相手の音もよく聴いて、そこから次の音を紡ぎ出すこと。
それこそが、『音楽』であり、文字どおり「音を楽しむ」ことだと感じます。
私が感じるジャズの真髄を感じてもらえて、とっても嬉しいです!

18th Aug. Rhythm Workshop

3日目はリズムワークショップ by Sebastiaan Kaptein!!
このスペシャル企画は4月に続いて2回目。
ワールドクラスのアーティスト、セバスティアン・カプテインから直接話を聞き、指導してもらえるチャンスです!
私が企画しているので、生徒さんを中心にボーカリストが参加していますが、参加者のレベルに合わせた内容で、とても充実した時間を過ごせました。

参加者の方には、もしパーカッション楽器(おもちゃみたいなのでもOK)があれば、それを持ってきてもらっています。今回も、セバスティアンも小物を持ってきてくれて、私たちもそれぞれ持ち寄りました。

ボーカリストのためのシェイカーレッスン

シェイカーを振りながら歌うボーカリストを見たことがありませんか?
ボサノヴァやラテン系の曲でよくありますね。
今回は、シェイカーの振り方を教えてもらいました。

みんな一つずつシャイカーを持って、自分の耳を頼りに、均等なビートを出す練習をしました。
今回は参加者が少なかったので、贅沢にも一人ずつセバスティアンに指導してもらえました!!
上手くいかない場合は、シャイカーの中のつぶつぶがどう動いてるかを感じて、でもやっぱり一番大事なのは耳。
集中するとできるようになってきますが、均等なビートを保ち続けるのはなかなか難しいです。
難しいですが、「あること」を意識するとずっと楽にビートをキープできるようになりました。
その「あること」は、参加者だけの秘密です(^〜^)

均等なビートができたら、アクセントをつける練習、表拍ができたら裏拍、3連符の振り方、そしてスウィングのリズムの場合、などシェイカーだけでもたくさんの学びがありました。
ふー、練習あるのみ。
でも、シェイカーを振りながら歌えたら楽しそうですね!!

12拍子のパーカッションアンサンブルに挑戦!!

少しお菓子休憩をして、後半はいよいよパーカッションアンサンブルです。

今回、参加者の一人にフラメンコ経験者の方がいて、フラメンコカスタネットを持ってきてくれていました。
その奏法も面白く、休憩中、セバスティアンも「やってみたい!」とトライしていました。
フラメンコは踊る前にまずリズムを徹底的に覚えるのだそうです。
そのリズムは、12拍子。

さて、後半はアフリカからやってきたポリリズムにトライです。
2拍と3拍を右手と左手で打ちます。最初は難しかったけど、ちょっとコツを習ってみんなできるようになりました。
それができたら次は3泊と4拍。これもあるおまじない(^・^)のおかげで、みんなクリア。

そしていよいよ、パートに別れてアンサンブル。
それぞれ違うパーカッション楽器を持って、今回はなんと12拍子に挑戦しました。
セバスティアン曰く、"twelve is a beautiful number"(12は素晴らしい数字)とのこと。いろんな数字で割れるからっていうことですね(^_^;)

基本のリズムを打つ人からはじめて、だんだんリズムを積み重ねていきます。
んー、なんだか、合ってるのか合ってないのか、気持ちいいのか気持ち悪いのか(笑)
なんとも絶妙な感覚を体験しました。
自分の打つリズムをキープするのは大事なことですが、自分の音だけに集中するよりも、違うタイミングで打っている人の音にも耳を傾ける方が、リズムをキープしやすくなります。

セバスティアンは、自分の音と周りの音の関係を聴くこと、これが音楽で一番大切なことだと言います。
それが「アンサンブルする」ということ。
短い時間でしたが、とてもとても内容の濃い時間になりました!

Participant's Voice  -参加者の感想-

リズムワークショップと聞いて少し緊張していたのですが、基本的なリズムの取り方を一からご指導くださりとても楽しかったです。ジャズにとどまらず、アフリカやスペインのリズムについての説明もあり興味深かったです。英語が分かるかも不安でしたが、セバスティアンさんがゆっくり分かりやすく話してくださり、複雑な部分はAly先生が通訳してくださったので問題ありませんでした。
体を使って「リズムを感じる」ワークショップだったので、自然と頭に入り2時間あっという間でした!

3日間を終えて

直前まで、本当にライブ開催できるのか、ワークショップには誰か来てくれるのか、分かりませんでした。
おまけに大雨も降って、当日キャンセルになっても仕方がない、それでもいいと腹を括って臨んだ今回のSebastiaan Kapteinとのツアー3日間。

1番の感想は、「やって良かった」です。

コロナ禍であっても、私たちミュージシャンは練習の虫なので、意外とできることはたくさんあります。
今まで忙しさに追われて出来なかった練習や研究に割く時間とエネルギーがあることはむしろ幸せです。
でも、やっぱり人と音を合わせるからこそ生まれてくる音楽があり、その体験はかけがえのないものです。
そしてお客様を目の前にして、その緊張感の中だから生み出されるものです。
ライブでは、まさにそういう体験が出来ました。

そしてリズムワークショップでは、ポリリズムを含んだアンサンブル。
やってるうちに、だんだん自分のリズムと相手のリズムが入り混じって、全体の音、リズムを感じられるようになってきます。
全体を感じ始めると、自分のやっていることが簡単に感じて来るから不思議です。

これは、ライブの時も感じたのですが、セバスティアンと一緒にやると、すごく難しいはずの曲が簡単に感じるんです。それとか、ちょっと間違ったり失敗したりしても、全く音楽が滞ることがないので、慌てることがなく、音楽の流れの中でいくらでも取り戻すことが出来ました。
体験は、何よりの学び。
本当に貴重な時間を過ごすことが出来ました。

福岡まで来てくれたSebastiaan、一緒に演奏してくれた仲間、そして会場を提供してくださったお店、聴きに足を運んでくださったお客様、ワークショップに参加してくれた生徒さん達、みんなほんとにありがとう!!!

また次回がとっても楽しみです!!是非参加してくださいね!

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